みっちゃん読書

人生を1ミリ先に。

天才と発達障害

 

 

天才と発達障害 (文春新書)

天才と発達障害 (文春新書)

 

Amazonさんより。

★感想★

発達障害と聞くとどこかマイナスイメージが先行してしまいやや避けたくなるような気分になる。しかし、障害という言葉がマイナス面だけを強調しているだけで実際にこの本を読んでみれば発達障害の素晴らしい能力に感動する。だからと言って発達障害を伴なっている人達はジェットコースターのような人生を辿りやすく、天才と言われた者に至っては命に関わるような体験を何度も経験している。「何か新しいもの」を創造するには、「病的」に没頭する天才的、発達障害的能力が必要であるが、それには多くの代償を必要とすることを理解した時に「普通」が幸せなのか、「天才」が幸せなのか不思議でなんとも言えない気分になる。同時に周囲は苦労するだろうが、天才を潰さない、そして支える仕組み、人に私はありたいと思う。

【天才と発達障害

天才とは知能指数などには関係なく、時に世を一変するような偉業をなす存在であり、他人には真似できない行動力、思考力がある。そのため別次元のような存在に思われやすく、不穏分子として扱われやすい。そのような天才達には何らかの精神障害発達障害を伴っている場合が多い。例えば、ダーウィンの収集癖、異常な拘り、社会性の欠如など自閉症スペクトラム障害(以下ASD)の特徴を有し、近代哲学の祖デカルトは常に刺激を求め、ヨーロッパ中を転々するなど一箇所に止まれない注意欠如多動性障害(以下ADHD)の特徴と一致する。このように天才の突出した行動と発達障害には関係がある場合が少なくない。

ADHDと天才】

ADHDは不注意、多動、衝動性がある。それらは集中が持続できない、忘れ物が多い、外部に刺激されやすいなどの特徴を持つ。野口英世は浪費癖がひどく借金も多くあり、婚約者からもらった留学のための支度金を一晩で使い切った逸話もある。しかし、努力も凄まじく、野口は独力で医師国家試験に合格しているが(この時期は学校に行かなくても試験を受けることができた)、深夜まで医学の勉強し、英語、ドイツ語、フランス語をマスターしている。医師になってからはまさに倒れるまで研究をし続け「24時間仕事男」と言われていた時もある。ずば抜けた集中力、衝動性、生活能力の無さはADHDの特徴である。

ASDと天才】

ASD発達障害の代表的疾患でコミュニケーション障害、こだわりの強さが特徴である。他人の表情やニュアンスが読めないことや、興味の持ったことに過度に、独特に没頭する。聖人伝説集に記載されている、使徒ジネプロという人物は、巡礼中にローマ市民が迎えきにきた時には、近くにあったシーソーに惹かれ市民を無視してずっとシーソーを漕ぎ続けた。修道院長に叱責を受けた時にはそれに気づかず、叱責でしゃがれた声に心配して、オートミール粥を差し入れしたという話がある。一方でASDの人は特異な能力を持つことがあり、その代表がサヴァン症候群である。それは一度見た本を一語一句言えたり、複雑な暗算を瞬時に行えたり、完璧なタッチでピアノを弾くなど限局的であるが凄まじい能力である。

【天才とは精神病的なのか?】

イタリアの精神科医チェーザレ・ロンブローゾは「天才というものは度合いこそ違え皆多少精神病的素質を持っている」としている。新しいものを作る、創造性は集中と熱中が必要となる。天才達は現実離れした固有の考えを信じ、流れのままに集中し熱中し新しいものが生まれていく。実際に天才と言われた者の人生を追っていくと、拡散的思考を得意とし、決まり切った手順に従うことをよしとせず、自ら興味のあることに推進していく。これは発達障害の症状であり能力と言える。

 

“読んだ1秒後”

 

「才能に嫉妬せず、潰さず、淡々と没頭し、自分の幸せを作っていきたい。」

 

以上です。

アクセスして頂きありがとうございます。

※紹介した内容は著書の一部であり、私個人の解釈で記載しています。